2022年10月ごろから流星のごとく現れたアーキタイプ、グルール機体を数か月回したところ、ありがたいことにSEありの大会で優勝1回、その他数回Top8に残ることができるようになりました。まだまだ未熟で大きな大会で結果を残せていませんが、自分なりには満足しています。 2021年10月ごろ、ロータスコンボのチャレンジャーデッキから紙MtGのパイオニア環境に参入し、しっくりくるデッキを求めて2022年7月にグルールアグロに乗り換えました。
道中、いろいろなカードを試しては抜いてを繰り返して来たので、自分の頭の中を整理する意味でも記事にしてみようと思います。 ラストサン予選を始めとした大型大会では成績を残せていませんが、誰かの参考になれば幸いです。 現時点でのリスト。一部入れ替えたいものもありますが、とりあえず最後に大会に出た構築ということで。ちなみにSEありでTop8でした。
このデッキ、見ての通りですが「殴り続ける」デッキです。 古き良きビートダウンですが、優秀な機体をアタッカーにすることによって押し込み性能が非常に高くまとまっています。 カードの単体性能が高く、《黙示録、シェオルドレッド》を軸に据えたラクドスミッドレンジを得意としており、対クリーチャーデッキに対して圧倒的な制圧力を持ったアゾリウスコントロール、《大いなる創造者、カーン》で機体の動きを封じてくる緑単信心、多彩なライフゲイン手段を擁し、まともにライフレースをすることが難しいエンジェルカンパニー等を苦手としています。
デッキ構築は人によって分かれており、メジャーなものは《湧き出る源、ジェガンサ》を相棒に据えた《エシカの戦車》《領事の旗艦、スカイソブリン》で押し込むタイプです。 他にも《エンバレスの宝剣》型や自分のような《栄光をもたらすもの》を入れたタイプ、2マナ域の生物として《漁る軟泥》や《群率いの人狼》を採用したタイプが存在します。
このデッキリストについて
このリストの解説(というより主張)をします。 2マナクリーチャーを採用していないのは、爆発力を重視した都合です。 基本的には大型生物を早く叩きつけてゲームを畳むことを目的としているため、クロックとして中盤以降怪しくなる2マナ生物は不採用としました。 かつて《ヤヴィマヤの火》を使った「ファイアーズ」と呼ばれたデッキと理屈は同じです。 《ラノワールのエルフ》《エルフの神秘家》 このデッキのエンジンであり、初手で1枚は握っておきたいためフル採用。 他の1マナでマナを出せるのは《金のガチョウ》がいますが、1→3→3の動きとなるため4マナ以降の動きが安定しないため採用していません。
定番のマナクリーチャー
《抹消する稲妻》 大体3-4枚枠として取られているカードですが、アゾリウスコントロールが増えてきた印象で腐る場面も多いと判断して2枚まで削っています。《老樹林のトロール》を場に残さない強さはありますが、テーブルトップでは緑単信心が減ってきていること、《黙示録、シェオルドレッド》と1:1交換ができないことを加味して2枚まで削っています。
《溶岩コイル》の完全上位互換
《無謀な嵐探し》 先手番の大暴れ枠。マナエルフ→《無謀な嵐探し》→《エシカの戦車》でドブン。先手であれば3ターン目に《エシカの戦車》が突撃していけるため非常に優秀。 その翌ターンまで残れば《領事の帰還、スカイソブリン》が速攻で殴っていきます。さすがにGG。
アグロプランの要
《恋煩いの野獣》《砕骨の巨人》 このデッキのリソース不足をごまかせる出来事枠。 《恋煩いの野獣》は2-3枚枠として取られていることが多い印象です。個人的には0にしても最悪いいかなと思いましたが、さすがに2ターン目に5/5のスタッツが立つのは強い。 《砕骨の巨人》はスタンダードにいた時にも死ぬほど見ました。死にました。 流石に2マナ《乱撃斬》に3/4/3メリット持ちはイカれてる。 ここに《厚かましい借り手》があればティムール3点セット。
1マナアクションとしても使える
《乱撃斬》付き生物
《鏡割りの寓話》 禁止にならないかヒヤヒヤしたカード。2ターン目にゴブリンシャーマン、3ターン目に《領事の旗艦、スカイソブリン》はさすがにバグ。 すべての章が強烈で、マナ加速付き2点クロック→腐ったマナクリーチャーの変換→《栄光をもたらすもの》のコピーとイカれた仕事量を持っています。
潤滑油
非伝説のコピー
《エシカの戦車》 4マナで2/2トークンが2体出たうえでトークンを増やせるイカレカード。 スタンで死ぬほど見ました。死にました。 コピーはトークンであればなんでもいいので、猫だけではなくゴブリンシャーマン、さらには宝物トークンに《キキジキの鏡像》でコピーした《栄光をもたらすもの》までコピーできる万能置物。《至高の評決》で流されても場に残るので、酔ってる《砕骨の巨人》や1/1を失った《恋煩いの野獣》を即時クロックに変換できる偉い子。
猫かわいい
《アクロス戦争》 対ラクドスミッドレンジ用決戦兵器。 基本的には《黙示録、シェオルドレッド》をパクってきます。 相手の生物を受け止めて除去、ドローで回復と一気にゲームがひっくり返ります。 可能な限り機体を設置できる状況にしておかないと、第3章解決時に《黙示録、シェオルドレッド》を返すことになるため注意が必要です。 機体があれば第3章発動ターンのアップキープで《黙示録、シェオルドレッド》を寝かせて機体に搭乗、その後第3章発動して自身に4点ダメージ。接死を持っているため、《黙示録、シェオルドレッド》を処理しながら機体にタダ乗りできます。 緑単信心への有効打になることもありますが、《大いなる創造者、カーン》から《機能不全ダニ》や《耐え抜くもの、母聖樹》で割られるため過信は禁物。
《黙示録、シェオルドレッド》の処理に
《耐え抜くもの、母聖樹》 伝説の土地であるため1枚採用のリストが多いですが2枚取っています。 ただでさえ緑単信心に弱いため、せめて《ニクスの祭殿、ニクソス》を割るために入れています。一応、アゾリウスコントロールの《ストーム・ジャイアントの聖堂》《アーデンベイル城》《サメ台風》、エニグマファイアーズやケルーガファイアーズ、場合によってはエスパードゥームの各種置物を割ることも視野に入ります。
無理なく採用できるディッチャ枠
《反逆のるつぼ、霜剣山》 魂力土地最弱の名を欲しいがままにしているこれ。 とりあえず入れとく枠ですが、コントロールデッキ相手に生物が引けない時に一応2点クロックとして機能します。これに除去打ちたくないでしょ。 稀に《恋煩いの野獣》の恋人枠として切ることも。
地味に《恋煩いの野獣》が動ける
《変わり谷》 2点クロックミシュラランド。 対コントロールで序盤からクロックを刻むのに重宝するものの、無色マナしか出ないためマナクリーチャー引いたけど緑マナが出ずにマリガンすることもしばしば。 正直使っててかなり怪しい枠。 《メカ格納庫》と選択って感じです。
序盤のクロックとして
《バグベアの居住地》 優秀なミシュラランド。ゴブリントークンが一緒に出ることで《恋煩いの野獣》の恋人確保。ゴブリンでええんか。
リソースが切れた時のアタッカーに
《ハイドラの巣》 最強のマナフラ受け。サイズ可変なのがミソで、相手の残り1点を削るときにX=1で2枚起動して数で押し込むプレイや、《恋煩いの野獣》の恋人枠としても起動可能。土地でもええんか。
意外と便利
《群れの希望、アーリン》 推し。対コントロール用決戦兵器で、《至高の評決》《冥途灯りの行進》《告別》に流されず、トークンを2枚生成することによる《エシカの戦車》の搭乗員確保、+能力によるクリーチャーのパンプアップ、《至高の評決》をケアした生物の瞬速化と表面だけでも十分すぎる仕事量。 それに加えて、ドローゴーが多発する対コントロールでは夜で5/5速攻トランプル破壊不能という高性能生物として暴れまわれます。《放浪皇》や《冥途灯りの行進》に注意。
推し
《引き裂く流弾》 対セレズニアカンパニー、白単アグロ等の白いクリーチャービートダウンデッキやパルヘリオンシュートの《大牙勢団の総長、脂牙》、イゼットフェニックスの《帳簿裂き》《氷の中の存在》《弾けるドレイク》等、意外と入れたいマッチアップは多いです。 今回のリストでは《引き裂く流弾》が1、《丸焼き》が3としていましたが、2枚ずつでいいような気がします。
1マナなのがポイント
《丸焼き》 《引き裂く流弾》と近いカードですが、こちらは対アゾリウスコントロールでも投入します。 主なターゲットは《悪斬の天使》《黎明をもたらす者ライラ》、《ドミナリアの英雄、テフェリー》です。
プレインズウォーカーにもあたる
《墓掘りの檻》 《集合した中隊》を採用した各種デッキや、エニグマファイアーズ、緑単信心に投入します。 デッキから直接生物を出せなくするため、デッキトップガチャさせません。 ただし、緑単信心だけはプレインズウォーカーが普通に出てくるため、サイドプラン次第では入れない場合も。
生物しか止まらないので注意
《風化したルーン石》 1マナ重くなった代わりに土地でないパーマネントと範囲が広がった《墓掘りの檻》。 機体の吊り上げを止められるため、パルヘリオンシュート相手に投入します。
パルヘリンシュート絶対〇すマン
《燃えがら蔦》 置物破壊用カードとして採用しています。主にファイアーズ系に投入しますが、実は一番活躍の機会が多いのはアゾリウスコントロール。 生物でないクリーチャーを唱えるたびに1点与える効果が馬鹿にできず、ジワジワ締め上げていきます。マナクリーチャーを序盤に《ポータブル・ホール》で処理されていた場合は、最後の2点を押し込むのに使えたりします。
対コントロール用置物
《グルールの魔除け》 対スピリット、緑単信心、白単アグロ系に対しての決戦兵器。地上生物でのブロックを許さないため、《茨の騎兵》や各種地上トークンをすり抜けて顔面に突撃できます。 対スピリットではフライヤーに3点オールモードで更地にすることもできます。 コントロール奪取はいつ使うのかわからないような効果ですが、《裏切りの工作員》が出てくるタイプのエニグマファイアーズにはぶっ刺さります。
対緑単決戦兵器
採用候補カード
《運命の神、クローティス》 墓地対策、ライフゲイン、バーンダメージと置いておくだけでジワジワ締め上げることができるいぶし銀のカード。 破壊不能がついているため追放除去・バウンス以外では処理されません。場持ちの良さもあって複数引きたくないため、入れても2枚くらいだと思います。
信心7以上でクリーチャーに
《ケルドの心胆、ラーダ》 マナスクリュー・マナフラッドに対しての回答。 3マナ3/3に加えて自分のターンに先制攻撃を持ちます。マナフラッド時は異常な打点で殴りに行ける点も魅力。 坊主捲りになった際に、デッキトップの土地を弾ける粘り強さもあります。 3マナ域は激戦区なので、デッキ全体のバランスが難しくなります。
結構便利
《エンバレスの宝剣》 主にミラーやビートダウンに強く出れます。 殴り合いになったときやギリギリまでライフで受けてくるタイミングでぶん投げることでGGまで持っていけます。 ただし、除去が濃い相手に対しては手札で腐りがちであること、機体を割るためにサイドインされた《削剥》に巻き込まれるなどもあるため注意が必要。
見たら死ぬ剣
《湧き出る源、ジェガンサ》 相棒枠です。同色ダブルシンボルのカードを使わないのであれば入れておいて損のないカード。 3マナ回収で実質5/5バニラですが、マナフラッドを受けられるのと、《ヴェールのリリアナ》《死の飢えのタイタン、クロクサ》に対して捨てたくない札が多い場合はディスカード対象です。 各種生物に除去を撃たせ続けて、最後にこいつが立ちはだかってフィニッシュのようなケースも多いため、カタログスペック以上に仕事をする1枚。
フレンチバニラ
《メカ格納庫》 搭乗員なしで機体を動かすことができる土地。ドローンのコントローラー。 《変わり谷》との選択です。ただ機体を動かすことができるだけならそこまで採用に至るカードではないですが、土地の起動型能力である点がミソで《大いなる創造者、カーン》《真髄の針》をすり抜けて強引に機体を起動できます。機体を置いていない場合はただの無色土地になってしまうのと、複数枚置いても効果は薄いため2枚程度の採用が現実的。
実質ミシュラランド
《漁る軟泥》 墓地対策、ライフゲイン、アタッカーと非常に幅広く活躍できるカード。 2マナ域であるため、マナクリーチャーを除去されても2ターン目のアクションが取れるのが魅力。 メインボードからパルヘリオンシュートに対して圧力をかけられる点も高評価。 《茨の騎兵》の回収能力もフィズらせられます。
墓地対策に
《熱烈の神、ハゾレト》 ゲーム後半は手札が少なくなってくるため無理なく殴ることができます。5/4破壊不能、速攻と対コントロールに対しての押し込みに。 手札のいらないマナクリーチャーや土地を火力に変換できる点も魅力です。 1枚くらい入れてもいいかもしれません。
いざという時の一押しに
《勢団の銀行破り》 機体であるため他のカードとのシナジーを形成しやすく、貴重なドローソースにもなります。 スタッツも4/4と標準以上のサイズかつ、1ターン目のマナクリーチャー除去に対しての回答にもなります。
追加の機体として
《群率いの人狼》 緑ダブルシンボルですが、3/3と良好なマナレシオかつメリット能力2つ。 特にドロー能力は貴重なリソース源で、後続確保に役立ちます。パワー3であることでスカイソブリンに乗ることもできます。
ドローソースとして優秀
《稲妻の一撃》 個人的に好きなカード。対コントロールであと3点削れれば勝ち、といった場面で《夢さらい》や《悪斬の天使》の着地を許してしまい負け。といった場面はよくありますが、そこの3点を叩き込みに行く1枚。 2点まで行ければ《踏みつけ》でも削れますが、3点の壁が突破できないケースを解消してくれます。もちろん対ビートダウンに対して除去としての採用も。
イラストはお好みで
《レンジャー・クラス》 2マナ域の選択肢。レベル3まで行けばデッキトップの生物を唱えることができるため、リソースの確保に役立ちます。ただしこのデッキは機体をはじめ、《鏡割りの寓話》《抹消する稲妻》《アクロス戦争》などの非クリーチャー呪文もそこそこ採用しているため過信は禁物。
2マナ生物としても運用可能
《ミジウムの迫撃砲》 4点火力。普通に使う場合は《抹消する稲妻》の下位互換ですが、オーバーロードで唱えた場合は相手のみ4点オールとトンデモ火力に化けます。 過去に何度助けられたことか。
豪快な全体火力
《辺境地の罠外し》 ディッチャ枠。《燃えがら蔦》との選択ですが、こちらはクロックとして使えます。 《至高の評決》で流されるので過信はできませんが、各種ファイアーズ系に対して夜にできれば、継続的に置物を割りに行けます。
殴れるディッチャ
《長老ガーガロス》 個人的に好きな一枚。 《栄光をもたらすもの》と選択になります。《キキジキの鏡像》のコピー対象です。 速攻がないため《無謀な嵐探し》がいないと動き出しまでラグがありますが、《茨の騎兵》を一方的に受けることができます。警戒を持っているため攻めのカードかと思いきや、意外とダブルブロックで処理されてしまうスタッツであるため防御寄りのカードになります。 環境にビートダウンが多ければこちらを採用するのもあり。
対アグロ用決戦兵器
《結ばれた者、ハラナとアレイナ》 4マナ2/3と頼りないスタッツですが、警戒・先制攻撃に加えて他の生物に速攻付与とパンプアップが同時にできる優れもの。 相手からすると早々に処理できないとエシカの戦車やスカイソブリンが速攻+パンプアップして殴ってくるため笑えないことになります。つまり早々に処理されるため過信はできません。
定着したら勝ち
基本的なプレイ方針
言わずもがなですが、1ターン目にマナクリーチャーである2種のエルフ、2ターン目に《砕骨の巨人》《恋煩いの野獣》《鏡割りの寓話》《無謀な嵐探し》とこれでもかと詰め込んだ3マナパーマネントを投げつける動きが理想です。 むしろこれができないと、中盤以降にチャンプブロッカー程度の役目しか果たせない1/1クリーチャーが8枚も詰め込まれているためこのデッキの強みを活かせません。
マナクリーチャーが無事生きて帰ってきたら、投げつけるパーマネントによって理想の動きが変わります。とは言ってもその時に都合よくそれらが揃っている訳ではないのであくまで理想ということで。
《鏡割りの寓話》→ゴブリンシャーマンで宝物トークンを出してから土地3、マナクリ、宝物で《領事の旗艦、スカイソブリン》 《恋煩いの野獣》《砕骨の巨人》《無謀な嵐探し》→土地を1枚追加して《エシカの戦車》
このデッキは基本的にマナスクリューもマナフラッドも受けられないため、《鏡割りの寓話》をプレイできるかどうかが非常に大事になります。 不要となったマナクリーチャーをドローに変換することや、土地詰まり回避を狙うことができます。 自分は《キキジキの鏡像》を強く使うために《栄光をもたらすもの》を3枚採用しています。 各種機体に関しては言わずもがなで、乗れるときに乗って殴ります。
もちろん理想の動きは上記のものですが、ドローソースも碌なものがないデッキのため、かなり引きムラに左右されます。
このデッキはトップメタであるラクドスミッドレンジに対して有利ではありますが、それを加味しても頭を抱えたくなる欠点が存在します。むしろ理想の動きができていれば並みのデッキでは抑えられない出力があるため、むしろ「回らなかったとき」の対処についてです。
よくある問題は、マナクリが初手にないこと。 こればっかりはマリガンして引き込んでくださいと言いたいところですが、先手であれば無理してマリガンをする必要はないかもしれません。というか先手でマリガンをするとロクなドローソースがないためリソース負けします。除去2回打たれたら終わりみたいな。 マリガンしなくても何とかなりそうなケースとして①《砕骨の巨人》+《恋煩いの野獣》、②《恋煩いの野獣》+《抹消する稲妻》、③《砕骨の巨人》+《エシカの戦車》で持っているケースです。 ①《切なる思い》→《踏みつけ》→《恋煩いの野獣》(人間トークンが焼かれていた場合は《砕骨の巨人》 ②《切なる思い》→《抹消する稲妻》(必要があれば)→《恋煩いの野獣》 ③パス→《踏みつけ》→《砕骨の巨人》→《エシカの戦車》 のルートが取れるようであれば問題なくビートダウンプランを取っていけるケースが多いです。 逆に後手番であれば何はともあれマナクリを引かないと話にならないのでマリガンしてください。 最大の問題は、後手番でマナクリーチャー+非出来事3マナパーマネントでキープした場合。 このケースは一見問題なさそうですが、相手のデッキに黒が絡んでいる場合は《思考囲い》でマナクリーチャーをぶっこ抜かれて3ターン目までやることがないことがあります。 これが最悪で、対ラクドスミッドレンジであれば《思考囲い》→《税血の収獲者》→《鏡割りの寓話》or 《墓地の侵入者》とか動かれたら割と終わってます。相手の場には3/2と3/3 or ゴブリンシャーマン。こちらは3ターン目にようやく《無謀な嵐探し》かゴブリンシャーマン。《無謀な嵐探し》は殴っても3/2と交換してアド取りゴブリンか3/3が残る構図になりタコ殴り。《恋煩いの野獣》が出せればまだマシですが、放っておくと《キキジキの鏡像》+《税血の収穫者》or 《黙示録、シェオルドレッド》でどうにもならなくなります。 このケースの場合は最悪でもエシカの戦車を次のターンに出せないとおそらくゲームが返りません。 最近では《領事の帰還、スカイソブリン》の隆盛によってメインから3点火力の枠として《削剥》が採用されているケースもあり、エシカの戦車すら割られる事もあるためそれでも安心できません。諦めましょう。 一応、《アクロス戦争》があれば《黙示録、シェオルドレッド》が出てきてもで何とか取り返すこともできるかもしれませんが、その場合は機体かインスタント火力(とは言っても《踏みつけ》くらいしかない)を持っていないと、《アクロス戦争》3章が解決された際に《黙示録、シェオルドレッド》を処理する手段がないため注意が必要です。 2マナ生物を採用している場合は、マナクリーチャーを焼かれた際の回答となるため、環境次第では2マナ生物を多めに採用する方針もありかもしれません。
マッチアップ毎のサイドイン・アウト
本リストを元に書いていきます。
ラクドスミッドレンジ
《恋煩いの野獣》 2 OUT 《アクロス戦争》 2 IN 基本的に有利な対面であるため、大きく変更はありません。 《恋煩いの野獣》は除去が豊富に飛んでくるためOUT。《黙示録、シェオルドレッド》をどう捌くかが勝負の分かれ目になるため、アクロス戦争はフル投入です。
スピリット
《恋煩いの野獣》3 OUT 《アクロス戦争》2 OUT 《エシカの戦車》1 OUT 《引き裂く流弾》1 IN 《丸焼き》3 IN 《グルールの魔除け》2 IN 序盤のクロックをひたすら除去で捌いてスカイソブリン着地から勝負。 一度着地してしまえば《厚かましい借り手》等のバウンス以外で処理が難しいため、そのまま押し込めるケースも。 《呪文貫き》に注意。
エニグマファイアーズ
《抹消する稲妻》2 OUT 《アクロス戦争》2 OUT 《恋煩いの野獣》3 OUT 《墓掘りの檻》1 IN 《風化したルーン石》2 IN 《燃えがら蔦》2 IN 《丸焼き》2 IN とにかく《奇怪な具現》を無力化しないと勝てません。《丸焼き》は《帰還した王、ケンリス》を処理するために入れておきましょう。
ケルーガファイアーズ
《抹消する稲妻》2 OUT 《燃えがら蔦》2 IN エニグマファイアーズよりこちらのほうが厄介で、《風化したルーン石》で機能停止してくれません。そのうえで《創造の座、オムナス》によるライフゲインや《巨智、ケルーガ》によるライフ回復、《力線の束縛》による除去などこちらのあらゆる面でアドバンテージを取ってきます。 《耐え抜くもの、母聖樹》を2枚積んでいる理由の一つがこれ。
アゾリウスコントロール
《抹消する稲妻》2 OUT 《アクロス戦争》2 OUT 《領事の旗艦、スカイソブリン》2 OUT 《燃えがら蔦》2 IN 《群れの希望、アーリン2》IN 《丸焼き》2 IN メインボードはこちらに不要牌がかなり入っているため不利。 サイド後は腐りやすい除去や《領事の旗艦、スカイソブリン》が抜けて《告別》をすり抜ける《群れの希望、アーリン》が入るためいい勝負に。《丸焼き》は《悪斬の天使》を始めとした5/5天使だけでなく、《ドミナリアの英雄、テフェリー》を焼くためにも使います。
エンジェルカンパニー
《恋煩いの野獣》3 OUT 《アクロス戦争》2 OUT 《エシカの戦車》3 OUT 《丸焼き》3 IN 《引き裂く流弾》1 IN 《墓掘りの檻》1 IN 《風化したルーン石》2 IN 正直勘弁してほしい。《集合した中隊》《カイラの再建》を撃たせたら負けなので、とにかくライブラリーからの生物登場は封じないと厳しいです。 《正義の戦乙女》《翼の司祭》は放置するとライフが詰められなくなるため除去は全投入。
緑単信心
《エシカの戦車》4 OUT 《領事の旗艦、スカイソブリン》2 OUT 《風化したルーン石》2 IN 《アクロス戦争》2 IN 《グルールの魔除け》2 IN 本当に勘弁してほしい。《大いなる創造者、カーン》で機体がすべて封殺されるため全抜き。 《収穫祭の襲撃》を許すとエライことになるため、対策札は全投入。《グルールの魔除け》で全軍突撃プランくらいしか勝ち筋がない気がします。
イゼットフェニックス
《恋煩いの野獣》3 OUT 《アクロス戦争》2 OUT 《引き裂く流弾》1 IN 《丸焼き》1 IN 《墓掘りの檻》1 IN 《風化したルーン石》2 IN 《弧光のフェニックス》はとりあえず放っておいて、《帳簿裂き》《氷の中の存在》《弾けるドレイク》の処理を優先。フェニックスはどこまで行っても3点クロックなのである程度まで通していいですが、処理できないサイズになってしまう《帳簿裂き》裏返ったら処理手段がなくなる《氷の中の存在》、回避能力を持ち高打点が出る《弾けるドレイク》は出た瞬間処理しておかないと手が付けられなくなります。
人間
《無謀な嵐探し》4 OUT 《引き裂く流弾》1 IN 《丸焼き》3 IN とにかく早いため、序盤にどれだけ被弾を避けられるかが焦点。 《輝かしい聖戦士、エーデリン》がまじでやばいため、こいつを気合で処理しないとひき殺されます。《不屈の護衛》《救出専門家》《光輝王の野心家》《スカイクレイブの亡霊》《粗暴な聖戦士》《スレイベンの守護者、サリア》《精鋭呪文縛り》《サリアの副官》と生物の質はトップクラス。緑が入っているなら《集合した中隊》を警戒して《風化したルーン石》《墓掘りの檻》を別途投入します。青が入っているなら《反射魔導士》に加えて《呪文貫き》なんかも飛んでくる可能性があるため非常に厄介。 《恋煩いの野獣》を早い段階で立てておくことが重要。場合によって全体除去として《アクロス戦争》の設置も検討。
バーン
《アクロス戦争》2 OUT 《群れの希望、アーリン》2 IN とにかくブロッカーを立てて勝負。 スタンダード時代と同じく、《恋煩いの野獣》を処理するのに2枚以上の火力がないと基本的には焼けないため、早めに立てておきたいところ。 顔面火力は避けられない為、生物からの被弾をとにかく減らすプレイが必要。 マナクリーチャーは即座に焼かれるため、《砕骨の巨人》《恋煩いの野獣》があればキープ基準になります。
ロータスコンボ
《アクロス戦争》2 OUT 《抹消する稲妻》2 IN 《群れの希望、アーリン》2 IN 《燃えがら蔦》2 IN 正直きついです。 とにかく短期決戦。基本的にはマナクリーチャー+《無謀な嵐探し》でキープし、高速クロックで押し込んでいきます。 サイド後は《原初の災厄、ザカマ》が飛んでくるため、それまでに決着をつけたいところ。
パルへリオンシュート
《抹消する稲妻》2 OUT 《アクロス戦争》2 OUT 《鏡割りの寓話》2 OUT 《風化したルーン石》2 IN 《引き裂く流弾》1 IN 《丸焼き》3 IN ドブンは負けなのであきらめましょう。 《大牙勢団の総長、脂牙》を火力で焼く等とにかく《パルヘリオンⅡ》を吊り上げさせないことが非常に重要。
5Cニヴ
《抹消する稲妻》2 OUT 《群れの希望、アーリン》2 IN 天敵。火力除去が当たるサイズではなく、《領事の旗艦、スカイソブリン》と相打ちになるサイズ。そのうえで各種プレインズウォーカーや全体除去、場合によってはハンデスに打消しとなんでもござれなのでテンポを取るのが難しい相手。 《ニヴ=ミゼット再誕》を《アクロス戦争》でパクりたくもなりますが、《力線の束縛》なんかで処理されかねず、アドを取られてしまうので注意が必要。
まとめ
完全なる統一環境で強力なカードがわんさか収録されるためデッキ自体は強化されそうですが、それ以上に周りの色が赤緑をメタりすぎているので今後どうなるかという感じです。 環境が変わってもこのデッキを擦り続ける予定ですが、デッキの形はだいぶ変わりそうです。 本記事が参考になれば幸いです。