【雑記】近況 + ジャンド異形化の話

つい数ヶ月前に正月が来た感覚でしたが、もう2024年も終わりそうな事実に老いを感じています。
別に総括というわけではないです。

今年の初頭、別に宣言してたわけではないですが「地質鑑定士も消えたし、アマリアごときスカイソブリンで吹き飛ばしてやるぜ!」と息巻いたところから今年は始まってるわけです。

グルール機体のあれこれ

周知の通り、ソリンリッパーの乱からアマリアリッパーの没落まではほぼ2強環境で、スカイソブリンなんか到底間に合っておらず、デッキから抜けていきました。

アマリアリッパーの没落後は、それらに辛酸を舐めさせられていた青白コントロール、イゼットフェニックス、エニグマファイアーズ、ヒロイックなど多種多様なデッキが環境で見られる様になりました。

これらのデッキ登場前は、アマリアコンボとラクドス吸血鬼に焦点を当てたサイドボードを徹底していました。アマリアに親を〇されました。

具体的に、アマリアコンボ用に取ったサイドボードは下記の通り。

  • 《墓掘りの檻》 3
  • 《暴れ回るフェロキドン》 4
  • 《乱動する渦》 3
  • 《丸焼き》 2

実に12枚のサイドチェンジで、もはや別デッキなんじゃないかという具合でございました。絶対に許さん。
残りのサイドボードは何かというと、

  • 《毒を選べ》 2
  • 《湧き出る源、ジェガンサ》(相棒)

リッパー用です。

元々リッパーに関しては基本構造がラクドスミッドレンジの為、そこまで不利ではなかった様に感じます。理不尽さは感じていましたが。
マナエルフが生きていれば、3ターン目リッパーの返しに《アクロス戦争》でエモート連打から爆発までワンセットでした。

そう、意外かもしれませんがアマリアリッパーがいた時の方がグルール機体的にマシだったのです。

カラーパイ的に、多種多様なコンボや異常に速いアグロ、偏重コントロールに対して満遍なく対応できる手段はないので、特定デッキに対してだけ親の仇の様に対策している方が楽でした。

まあ実をいうとそこまでメタったものの大会に出る機会がめっきりと減り、それっぽい結果を出せたのは3月に開催された川崎の提督戦で準優勝、それ以降は3-0をチマチマという結果を続けるきりとなっておりました。

提督戦時点では《墓堀りの檻》《乱動する渦》なし

現在

正直、グルール機体に限界を感じたため現在は別デッキを握っています。
グルール機体、悲しいことにスペックが追い付いていません。
泣く泣く、約2年使ったグルール機体を解体しました。

果敢系やバーンより遅く、緑単やデーモンより大きくもなく、特殊なコンボも搭載していません。マナエルフを8枚も積んでいる関係でトップデッキも弱くなりがちでリソースを取る手段も妨害もありません。

せめてコンボだけでもあればちょっと違うかと思い、《銅纏いののけ者、ルーカ》+《偉大なる統一者、アトラクサ》ギミックを強引に詰め込んだりもしました。が、5マナのプレインズウォーカーを4枚も積んでおり、24枚のマナベースでは出ないこともチラホラ。それに加えて《エシカの戦車》・引いたら終了の《アトラクサ》を内包し、それらのパーツを埋め込むために除去を抜いていたためアグロにまず勝てません。(ルーカのせいでジェガンサが取れない)
紙一重ですらなく馬鹿側だったようです。
全く勝てないデッキではなかったですが、ほぼ《アトラクサ》で勝っていたため「ほかのカードいる?」にはなっていました。

正直、《異形化》でよくないか?になりました。

《異形化》になりました

最近は《異形化》といえばラクドスが主流ですが、個人的にラクドス異形化はあまり好みではないため、ジャンドカラーを使っています。

頻繁にリストの細部をいじくるため、現時点のリストを載せることにどれだけ意味があるかはわかりませんが、折角なので載せておきます。パイオニアが競技フォーマットから外れたようですし。

調整録

異形化デッキを使おうと思った背景は、ルーカのオモチャとして渋々買ったアトラクサを減価償却したかった為です。

現在使っているデッキの構造としては、「ラクドス異形化に緑を足した」ではなく、「ラクドスデーモンからデーモンを抜いたものに、グルール機体のクリーチャーを全部引っこ抜いた残骸を足して異形化パッケージを強引にねじ込んだミッドレンジのような何か」です。

デッキを作るにあたって、先人の知恵をお借りしようと様々な記事を読み漁りましたが、どれも1年以上前のものばかりでした。
基本構造等、参考になる記事も多くありましたが最新のカードが搭載されているリストが見当たらなかったため自分で調整するしかないと腹をくくりました。
幼少期から、ブーム絶頂期の1年後から数年後くらいにそのコンテンツにハマる性分がここでも発揮されているようです。
今年の夏ごろに仮面ライダービルドを全話見ました。
>スゲーイ< >ツエーイ<

そんなこんなで、ジャンド異形化に対しての新しい記事が見つからなかったので、自分で書くしかないかと思い書いている次第です。

何の実績もないんですけど。過疎った平日大会なら、10回くらい通えば1回くらいはBye込み3-0できるかもしれません。

パイオニアが競技から外れてるのに何やってんのって感じではありますが、元々競技大会は晴れる屋さんの神決定戦くらいしか出ていなかったので平常運転です。

異形化とは

《異形化》で勝つデッキです。
《不屈の独創力》との違いは、多くの方が僕なんかよりもわかりやすく丁寧に書いてくださっていますので、詳細はそちらを見ていただければと思います。
ざっくり、捲った時にアーティファクトを含むか、変換対象としてアーティファクトを使えるか、複数対象にとれるか、まあそんなところです。
細かいところだと、ジェガンサを相棒に出来るかどうかみたいな観点もあったりなかったりします。
一長一短ですが、《エシカの戦車》を入れる関係で《不屈の独創力》は使えません。(いや使えるんだけど捲れてもうれしくない)

異形化デッキにはいくつか種類があります。
ボロス独創力とか一瞬流行ったから《異形化》バージョンとかもあるかもしれません。
僕は一時期グルール異形化を使っていました。《産業のタイタン》《世界棘のワーム》とかを出していましたが、それこそ《不屈の独創力》でいいです。

何ならもう赤けりゃなんでもいいんじゃないですか?赤単でも適当なゴブリントークンをエターリあたりに変換しとけばいいんじゃないですか?

恐竜の餌

メジャーなところでは

  • ラクドス異形化(ジェガンサ)
  • ラクドス異形化(非ジェガンサ)
  • グリクシス異形化(ジェガンサ)
  • グリクシス異形化(非ジェガンサ)
  • イゼット異形化(ジェガンサ)
  • ジャンド異形化(ジェガンサ)
  • ジャンド異形化(非ジェガンサ)

他の異形化系は好みではなかったため、ジャンド異形化を選択しました。
グルール機体の供養も兼ねています。

相棒領域に置きたい

ラクドス異形化(ジェガンサ)

1つ目は、今一番メジャーな型であるラクドスカラーのものです。異形化自体がメジャーではないという話は置いておくとして。
当然ですが、勝ち手段は異形化によるファッティの踏み倒しです。
それ以外にライフを詰める手段が、《鏡割りの寓話》のゴブリンシャーマン・《キキジキの鏡像》と《敵対するもの、オブ・ニクシリス》くらいなもので、ほぼコンボに全振りなデッキです。
人によって差分があるところでは、《ウラブラスクの溶鉱炉》が搭載されているものもあり、プチ《ボール・ライトニング》が毎ターン自動生成されます。

特に《ジェガンサ》を相棒にした場合、踏み倒し先は《偉大なる統一者、アトラクサ》が採用されているようです。
引き込んでしまった《アトラクサ》は、《ジェガンサ》のインクの染みで軽量キャストを狙える点が魅力ですが、最近はもはや《ジェガンサ》が残りません。
3マナで手札に加える→5マナでキャスト→《喉首狙い》 なんてされたら、都合8マナを2マナで捌かれてしまっているのでテンポロスなんてもんじゃないです。
さらに《墓堀の檻》あたりを置かれると止まってしまうという弱点も抱えています。(イゼットフェニックスのとばっちり)


ラクドスカラー故、一応《削剥》《コラガンの命令》あたりで対応は可能ですので完全に詰みにはなりません。
大量のハンデスで厄介な置物をあらかじめ落としておいたり、パイオニアのデモチューこと《謎の骸骨の事件》を採用できる為、置物破壊のサーチもできます。
嫌がらせのレベルでハンデスを積めるため、コントロール・コンボに強いコンボデッキという立ち位置かなと思います。

ラクドス異形化(非ジェガンサ)

基本構造は上記と同様です。ジェガンサ非採用の場合はフィニッシャーが《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》になっているようですが、これはこれで「黒黒黒⑥は出なくね?」となったため、どちらにせよラクドスカラーはハードキャストが難しそうです。
ただ、この場合は《不浄な別室/祭儀室》が採用できるため、一応デーモントークン+《キキジキの鏡像》という勝ち手段があります。

グリクシス異形化(ジェガンサ)

ラクドス異形化に打消しを積んで、異形化を通しやすくしたタイプです。
ラクドス異形化の「異形化が止まったら終了」という弱点を緩和する意味合いがあります。その分の除去が減っている関係でアグロデッキへの耐性が下がっていると思われます。
トークン生成用に《サメ台風》が搭載されており、グダついたら《サメ台風》ハードキャストから暴れるという勝ち手段が増えています。
個人的には積極的にライフを狙っていくのが好みなので、選択肢からは外しました。

グリクシス異形化(非ジェガンサ)

ジェガンサを採用せずに青いフィニッシャーとして《裏切りの工作員》を据えたものになります。構造的にはコントロール寄りになっています。
相手のパーマネントを拝借して勝つ、という特性上、相手のフィニッシャーを引き出してから奪うことによってゲームを畳みます。《キキジキの鏡像》とも相性は抜群です。
最近では《三歩先》のおかげでコピー手段も増えました。インクの染みになっているドロー能力も、コピー連打で簡単に達成できます。ただ、もしかしたら《裏切りの工作員》を使うのであれば《不屈の独創力》のほうが合っているかもしれません。

イゼット異形化(ジェガンサ)

イゼットコントロールのリソース獲得手段として《アトラクサ》を入れたものになります。
基本的な勝ち手段は打消しでひたすら1:1交換をしながら《ミレックス》のダニで殴るデッキになります。隙あらば《異形化》、そうでなければ打消しを構えて《ミレックス》のイヤな感じでジワジワ追い込むデッキです。除去が火力及びバウンスのため、消せないファッティの《殺戮の暴君》や《沈黙を破る者、スラーン》あたりは対処に困るかもしれません。

ジャンド異形化(ジェガンサ)

いよいよジャンド異形化ですが、構造的にはラクドスに近いと考えています。
緑を足す利点はいくつかあると思っていて

  • 《入念な栽培》 & 《急使の手提げ鞄》の採用による3ターン目アトラクサ
  • 《エシカの戦車》による機体ビートダウンプラン
  • 《エシカの戦車》による異形化の種生成
  • 《墓堀の檻》等、厄介な置物に対しての各種ディッチャ
  • 《世界樹》の採用による、強引な色マナ生成

ラクドスカラーとの最大差分は《エシカの戦車》とマナ加速、ディッチャを擁する部分だと考えています。
《エシカの戦車》に苦しめられた人も多いんじゃないでしょうか?僕は苦しめていた側なので恐縮ですが、ピン除去にべらぼうに強いです。トークンが残っていれば盤面復旧もできるし、コピー先は猫でなくてもいいので、ゴブリンシャーマンや場合によっては犠牲で出した《敵対するもの、オブ・ニクシリス》もコピーできます。

盤面がキモい


ラクドスカラーの弱点の一つは「エンチャントに触れない」部分でしたが、緑を足せば解決します。いったい何度アクロス戦争でゲームを畳んだことか。

ここまで読んでいただいて、ジャンド強そう。と思っていただけると嬉しいです。
そういう風に書いています。

絶望的な弱点が存在します。
マナベースやばすぎ。
まともにデッキを機能させようとしたら3ターン目までに3色出さなければなりません。
しかも1ターン目は《思考囲い》/《致命的な一押し》を使うための黒、2ターン目は《急使の手提げ鞄》/《入念な栽培》を使うための緑、3ターン目は《異形化》と種が除去されたときの《鏡割りの寓話》を唱えるための赤。さらに4枚目の土地がタップインすると、マナ加速に失敗した場合に《エシカの戦車》が出せません。これらがすべてアンタップイン且つ順番が決まっているため、クッソ事故ります。そりゃそう。
ショックランド12枚体制や《マナの合流点》も考えましたが、果敢系デッキ相手にそんなのやってたら自殺行為です。
どうしたもんかと思っていたところにピッタリのカードを見つけました。探せばあるもんですね。

《レンと次元壊し》

ジャンド異形化(非ジェガンサ)

《レンと次元壊し》、なんと「土地全てがデメリットなし《マナの合流点》になる」と書いてあります。
しかも+1能力で「単体除去に処理されない《異形化》の種が作れる」と書いてあります。
さらに奥義は「墓地から《偉大なる統一者、アトラクサ》が唱えられる」とも書いてあります。
なんなら+1で土地が警戒を持つので殴りやすく、《致命的な一押し》あたりでブロッカーをどかしながら9点くらい持っていけたりします。
ただこれを採用するとなると、ダブルシンボルの縛りがあるため《湧き出る源、ジェガンサ》をあきらめるほか無いわけですが、前述したとおり《ジェガンサ》のメリットよりも、除去されたときのテンポロスが痛すぎるので役割を交代することにしました。

マナくらい、土地から出せ。 ーーーラノワールの諺

ここでダブルシンボルのカードが採用できるようになって、いろいろと自由が利くようになりました。
まず真っ先に採用したのはサイドボードの《神々の憤怒》。
イゼットフェニックスきついっす。その他はまあセレズニアカンパニーとかゴルガリルーツとか人間系とかその辺にはボチボチ当たります。

しばらく回していると、異形化が腐る場面が出てきます。
破壊耐性がある《異形化》の種が《レン》でクリーチャー化した土地くらいしかありません。除去を構えられて、チンタラしている間にやれ《不浄な別室》だ、《止められぬ斬鬼》だとライフを削られてアトラクサが着地しません。デーモン強いな?
どうせ種を除去されるなら、もはやマナ加速が意味をなさないので発想の転換です。
「マナ加速、やめよう」

マナくらい、土地から出せ。 ーーーラノワールの諺

今やトップメタの一角を担っているデーモンですが、その強さを支えているのが《不浄な別室/祭儀室》《鏡割りの寓話》《致命的な一押し》と《思考囲い》そして《変わり谷》だと考えています。強いカードを使えばデッキも強くなるはずです。
今の環境で「強いカードの条件」を考えると

  • 1:1交換されない
  • 1:1交換を強制できる
  • 1:n交換ができる

だと考えています。上記の5種のうち、《変わり谷》を除く4種は上記いずれかに該当します。《変わり谷》も1:1交換されたときに自分が失うのは土地、相手はスペルを失っている為、気持ち得してるかなという印象です。(《廃墟の地》系カードは除く)《エシカの戦車》も1:1交換されないカードなので強いんだと思います。
ということでトップデッキしたときのガッカリ札、《入念な栽培》《急使の手提げ鞄》が入っていた枠に《不浄の別室/祭儀室》と除去を詰め込んで《変わり谷》も紛れ込ませて完成です。
色マナ?大丈夫です。《レン》がいるので。
そもそも2ターン目に緑を出す必要がなくなったので、若干ハードルは下がっています。

最悪《異形化》の種に

使ってみて見えてくるものもあります。
シンプルに6/6デーモンとライフドレイン強いです。ここに緑を足すことでラクドスとは違う強さを発揮することができます。
まず、デーモントークンを《エシカの戦車》でコピーできます。
>スゲーイ< >ツエーイ<
《不浄な別室》側のドアが開いていて、相手が黒1マナ構えていて、《致命的な一押し》ケアで《変わり谷》を起動できないような場面もあろうと思います。そうすると2点ルーズですね。なんと《レン》で《変わり谷》を指定して3/3呪禁警戒で殴った後、起動能力でクリーチャー化するとデーモンになります。2/2呪禁警戒のデーモンが出来上がるので、除去を貰わずにライフドレインできます。
>ベストマーッチ<

ここまで読んでいただいてお判りいただけたと思いますが、このデッキは
「ラクドス異形化に緑を足した」ではなく、「ラクドスデーモンからデーモンを抜いたものに、グルール機体のクリーチャーを全部引っこ抜いた残骸を足して異形化パッケージを強引にねじ込んだミッドレンジのような何か」です。

なんでこんな急に記事を書き始めたのか

最近Twitter(現:X)で様々な記事を拝見することが多くなりました。
学びを得ることも多く、非常にありがたく思っております。
自分も誰かの暇つぶしになりそうな情報でも発信していければ、二酸化炭素よりかは上等なアウトプットになろうと思いったわけでございます。
あと体調悪すぎて気を紛らわせたかったのもあります。

本ブログはチャリティで運営しており、何ならこの記事が乗っかっているサーバすら自主運営(AWS上にあるため)でございます。一切の収益は得ておりませんのでご安心ください。

まとめ

来年はパイオニアが競技フォーマットから外れるということで、大会の卓が立たないことも増えてきたように感じます。
個人的には競技大会に出ることほぼないため、どこ吹く風といったところではございますが、「パイオニアに申し込まれた方、大会カウンターまで…」というアナウンスの聞くのは寂しいものです。

人口がそもそも減ってしまうとプレイする環境もなくなってしまうので、来年はもう少しパイオニア関連記事の更新頻度を上げていきたいと毎年思っています。

読んでいただきありがとうございました。

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