周りの人と話していると「難しそう」「イラストがちょっと」「高そう」という意見が散見される。
実際に自分もそうだったが、なぜそのようなイメージが先行してしまうのか。
全て主観で説明しようと思う。
難しそう
なぜこのイメージが先行するのかというと、「プロの存在」が大きく影響しているように感じる。
世界にはMTGを生業にしているプレイヤーが一定数存在している。
プロとなれば単調な強いカードの出し合いではなく、環境分析から始まり、相手の手の内を読んだり高度な心理戦も当たり前のようにやってのける。鉛筆を転がして戦うゲームとは訳が違う。
そこまではルールすら知らなくてもなんとなく想像がつく。
「そこまで出来ないと勝てないのか。。」と思ってしまう人も一定数いそうだ。
安心してほしい。俺も出来ない。
イラストがちょっと
ジョジョの奇妙な冒険という漫画をご存じだろうか。
言わずと知れた大人気コミックである。最近アニメ化もされた。
イラストに惚れて読み始めた人はどの程度いるだろうか。一定数いるにはいるだろうが少数派と考えられる。不思議と読み進めていくうちに、あのイラストでないとパンチが弱いと感じるようになる。
そんなもんである。
高そう
MTGを知らなくても、何ならカードゲームに全く手を付けたことがなくても《Black Lotus》というカードは知っているという人も少なくない。
こいつのせいで高いと感じる。最安値でも70万円ほどする。(そんな金額で手に入ることは稀だと思うが)
他にも「あの紙束で不動産の頭金くらいは払える」「札束で殴ったほうが安い」などと巷ではまことしやかに囁かれていたりもする。
ただ、高額になっているのは一部のカードに限った話で、ほとんどのカードは他のゲームと大差ないように感じる。
とはいっても他のゲームと比べて、比較的高額と言えなくもない。
例えば、《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》といかいうふざけたサルが\16,000とかよくわからん金額になっている。
\16,000あれば下手をしたら他のゲームでTier2 から 3のデッキを2,3個ほど組めてしまうくらいの金額だ。
このサルは残念ながら一部のデッキでは4枚必須級のカードで、いきなりこれを使うには覚悟がいる。
ただこのサル、「モダン」以下のフォーマット(構築ルール)でしか利用できない。
以下と言っているのは沼の深さである。ヴィンテージ>レガシー>モダン>パイオニア>スタンダード>リミテッドの順で沼が深く、パイオニアよりも上澄みの環境ではこのサルの出現を許していない。
簡単に言うと、沼の深さは投資金額の大きさである。
ではリミテッドが一番投資が少なく済むかというとまあそうだが、ルールがやや特殊である。
リミテッドは数をこなすほど総投資額が増えていく。
そのため、一般的にはスタンダードが1デッキあたりの総額で言うと安くなりやすい。ただし、スタンダードにはローテーションが存在する。スタン落ちと呼ばれるものである。2年以上古いカードは使えなくなる、いわば定年退職が発生する。ローテーションの度にデッキを構築しなおす必要があるため、古いカードに頼りまくったデッキはパーツを6割以上交換する必要が出る場合もある。その関係で場合によっては必ずしも安く済むとは言いにくい。
スタンダードはピッタリ2年分のカードしか使えないのか
そんなことはない。厳密には毎年秋に新パックが発売され、そのタイミングでローテーションが発生する。
そのため、毎年8月ごろの環境が最もカードプールが広く、多様なデッキを見ることが出来る。
リミテッドが高くなる理由
リミテッドはなぜ数をこなせば高くついていくのか。
一般的には、長く・数をこなすほど資産が増えていく関係で投資額は右肩下がりになるはずである。
リミテッドでの大会は、自分のデッキを持ち込めない。つまり「その場でパックを買ってデッキを組む」ことが要求される。
リミテッドは出れば出るほど資産が増えていくが、その増えた資産を持ち込むことは許されていない。
つまり、他のフォーマットで使用するカードを入手するついでに遊ぶ、くらいのカジュアルなフォーマットである。
じゃあ初心者はどうすればいいのか
個人的にはリミテッドに出てみることをお勧めする。
上級者も初心者も、その場でデッキを組む関係で資産格差が存在しない。
その上で、今後ゲームを続けていくにあたっての資産を確保することもできる。
ある程度、面白さを感じたのであれば「構築フォーマット」と呼ばれるスタンダード以下に手を出してみるとよい。
リミテッドで手に入ったカードも何枚かは使えるはずだ。むしろリミテッドで気に入ったカードがあればそれを軸にしてデッキを組んでみてもいいかもしれない。
ところでルールわからないんだが
今まさに手に持っているデバイスに「MTGアリーナ」をインストールするとよい。
スパーキーとかいうハエが色々教えてくれる。